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須郷 由美; 佐々木 一郎; 渡辺 茂樹; 大島 康宏; 石岡 典子
no journal, ,
医療用小型サイクロトロンでも製造可能なCu-64(半減期12.7時間)は、PET診断を可能とするポジトロンを放出するだけでなく、治療にも適した線(579keV)を放出することから、Cu-64標識薬剤は核医学における診断・治療薬として大いに期待されている。本研究では、HER2(ヒト上皮成長因子受容体2)が過剰発現したがんのPETイメージングに有用な新規Cu-64標識分子プローブの開発を目指して、HER2親和性ペプチドの誘導体にCu-64を標識した化合物の合成実験を行った。その結果、目的とするCu-DOTA-MARSGLペプチドを高収率で得ることができた。
島田 明彦; 杉本 雅樹; 宮下 敦巳; 吉川 正人
no journal, ,
原子炉施設、加速器施設等での作業を支援するため、機能性セラミック材料研究グループでは、これまで原子力機構等が実施した高分子系材料・機器の耐放射線性試験等の結果878件を収録した「高分子系材料・機器の耐放射線性データベース(Database of Radiation Resistance on Polymer Materials and Equipments: DRRPME)」を整備、公開した。本データベースには、高分子材料423件、機器・部品223件、油脂・塗料103件、有機複合材料129件が収録されており、高分子系材料や機器の名称,分類,放射線の種類等による検索ができるよう設計されており、放射線環境下で試験された高分子系材料や機器にはどのような種類があるのか、あるいはそれらがどの程度の放射線量に耐えるのか、といった情報を簡単な操作で取り出すことができる。このようなデータベースでこれまでに公開されていたものはない。本データベースは、原子力施設等の放射線環境下で使用する材料・機器の検討作業への活用が期待できる。
八巻 徹也; 関根 敏彦*; 澤田 真一; 越川 博; 浅野 雅春; 前川 康成; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*
no journal, ,
直径が数nmから数百nmに及ぶ高速イオンの潜在飛跡に直接グラフト重合を施すことで、その円柱状領域にスルホン酸基を集積させたナノ構造制御電解質膜が作製できる。今回我々は、この電解質膜の特性に対する照射イオン依存性に着目し、特にプロトン伝導性の観点から詳細を検討したので報告する。実験では、照射イオンビームを56MeV N, 150MeV Ar, 450MeV Xeの3種に変化させ、潜在飛跡ができる限り重ならず互いに孤立するよう、それぞれ3.010, 3.010, 3.010 ions/cmのフルエンスで照射した。既報に従い、イオン交換容量(IEC)が0.8-1.4meq/gの電解質膜を作製し、それらのプロトン伝導率(温度80C、相対湿度95%)を調べたところ、同じIECの下でも照射イオンによって大きく異なるという興味深い結果が得られた。IECと潜在飛跡の直径、照射フルエンスから計算されるスルホン酸基の局所的な導入量(密度)によって、この結果を説明することができた。
Nuryanthi, N.*; 八巻 徹也; 越川 博; 浅野 雅春; 澤田 真一; 長谷川 伸; 喜多村 茜; 前川 康成; 勝村 庸介*
no journal, ,
本研究では、ポリフッ化ビニリデン膜の穿孔形成過程をコンダクトメトリーによって解析し、測定セルへの印加電圧がエッチング挙動に及ぼす影響を調べた。孔貫通に至るまでの化学エッチングは、セル電圧を高く維持することによって大きく加速された。それに対して、最終的に得られる穿孔の孔径を走査型電子顕微鏡観察で調べたところ、電圧印加により増大したものの、セル電圧にそれほど依存せず若干の減少傾向が確認された。
加藤 翔; 八巻 徹也; 山本 春也; 箱田 照幸; 川口 和弘*; 小林 知洋*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*
no journal, ,
燃料電池カソードへの応用を目標として、イオン注入法により炭素担持白金触媒(Pt/C触媒)を作製した。試料の作製は、(1)グラッシーカーボン(GC)基板へ100keV Ptを1.510 ions/cm照射、(2)水酸化ナトリウム水溶液中での陽極酸化により表層GCのエッチング、(3)窒素雰囲気中で400C、1時間の熱処理の順で行った。得られたPt/C触媒はPt蒸着膜と比較して、活性化支配電流が高かったことから、高い酸素還元活性を有することがわかった。Pt4f X線光電子分光スペクトルでは、ナノ粒子とGCの界面においてPt-C結合の形成が示唆され、これによるPt dバンドの電子状態変化が触媒活性向上の原因であると考えられる。
廣木 章博; 山下 真一*; 木村 敦; 長澤 尚胤; 田口 光正
no journal, ,
従来のポリマーゲル線量計では、ゼラチンゲルとアクリルアミドが主に用いられており、毒性低減や熱安定性向上が課題となっている。本研究では、低毒性のメタクリル酸エステルモノマー及び酸素除去剤のテトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロリドから成るモノマー水溶液を、放射線橋かけ技術により作製したヒドロキシプロピルセルロースゲルに含浸後、真空パックし、ポリマーゲル線量計を作製した。モノマーの種類と組成比を変えて作製した32種のポリマーゲル線量計のうち、18種が10Gyの線照射により白濁し、9種のモノマーが有用であることが分かった。2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)とポリエチレングリコールジメタクリレート(9G)を選択し、HEMA/9Gの組成比が1/4, 2/3, 3/2, 4/1のポリマーゲル線量計を作製し、線に対する線量応答性を評価した結果、白濁度合いの尺度となる吸光度は、5Gyまでの線量増加に伴いほぼ直線的に増加した。線量に対する吸光度の増分から算出した放射線感度は、9Gの濃度が高いほど上昇することを見出した。
喜多村 茜; 八巻 徹也; 百合 庸介; 澤田 真一; 湯山 貴裕
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TIARAで開発を進めている大面積均一イオンビームについて、その照射野全体の均一度は、放射線誘起着色を利用した高分子フィルム線量計(GAFフィルム)を用いて相対的に評価されている。このビームを燃料電池用高分子電解質膜の作製などイオントラックエッチング技術に応用するためには、作製した膜の性能に直接寄与する照射フルエンスの絶対値及びその分布の評価方法が必要がある。そこで、本研究では、イオントラックエッチングによって形成される微視的な領域の穿孔を照射領域全体にわたる各位置で計数することにより、フルエンスの絶対値と分布を求める方法を開発した。GAFフィルムの上に厚さ25mのPolyethylene terephthalate(PET)フィルムを重ね、PETフィルムを貫通できる520MeVのArビームを照射した。両フィルムのサイズは6cm7cm、照射領域は5cm5cmであった。エッチング後、PETフィルムの照射領域を64分割し、各区画の中央部分12m17mの領域の穿孔密度を求めた。照射領域全体にわたるこれらの穿孔密度の相対標準偏差(RSD)は、GAFフィルムの照射による着色部分の吸光度のRSDと一致した。この本手法が統計学的に有効であるとの結果から、フルエンス分布の絶対的微視的評価法となることがわかった。